NVIDIA CUDA対応のトランスコードソフト『Badaboom』を試してみました。
GeForceを選んだ理由の一つでもあるGPGPUによるエンコード高速化の実遼はどんなもんでしょうか?
今回使用したBadaboomの体験版は開発元であるElemental Technologの製品情報サイトからDLできます。NVIDIAのサイトからも落とせるのですが、こちらはバージョンが古いので注意しましょう。
これがメインのインターフェース。右のところからデバイスを選ぶとそのデバイスに最適化したプリセットでエンコードしてくれます。
中央のスライダーで画質設定をして下のSTARTを押すとエンコードが始まるという簡素で分かりやすいインターフェースですね。
設定で[ADVANCED]を選ぶと細かい設定ができます。出力はH.264のみ。プロファイルはBaselineとMainでHighは非対応。画質調整は可変ビットレート指定と品質基準VBRから選択。シングルパスのみで2passは出来ないみたいです。
ビットレートの選択幅は出力デバイスによって変わりますが、一番自由に設定できるCustom Media Centerでは500kbpsから25Mbpsまで選べました。
なおDVDソースではチャプター単位でエンコードもできますが、基本的にはカット編集などは出来ない仕様になっており、入力動画をそのままH.264にして出力することに重きを置いているようです。
エンコード中。(プレビュー画面が変なのは気にしないでください)
740*480のDVDソースですが平均80fps程度と超速い!
どれくらい速いかというとCPUエンコードの3~4倍。実時間の3分の一の時間で終わります。エンコード中のCPU使用率は40~50%ですのでなるほどGPUが大活躍しているんでしょう。このスピードは大きな魅力ですね。
さて、肝心の画質はどうでしょうか?BadaboomとTMPGEnc 4.0 XPressで同じような設定でエンコードして比較してみます。
左のロゴが付いているのがBadaboom、右がTMPGEnc 4.0です。
[DVDアニメソース/704*396リサイズ/2.4Mbps 1pass VBR/H.264 Baseline Profile/デインタレース24fps化]
見て明らかにTMPGEncのほうが綺麗ですが、意外と(?)Badaboomも健闘している印象。輪郭線などがボケて甘い画像になるのがBadaboomの傾向ですね。
Badaboomの方は微妙に上下がクロップされて引き伸ばされているのが気になります。
エンコーダの性能をより分かりやすくするためにビットレートを500kbpsに下げて、アニメエンディングのクレジット部分で比較します。ビットレート以外の設定は上と同じ。
TMPGEncが低ビットレートでも文字を綺麗に描けているのに対してBadaboomは酷いことになっています。前述の上下引き伸ばしの影響も出ていそうですが、これはバグですかねー?ちなみにビットレートを上げた状態でも試してみたのですがこのテロップに関してはほとんど改善しませんでした。
最後に実写HD映像のテスト結果
左から順にソース映像、Badaboom、TMPGEncの結果です。
[BD MPEG2-TSソース/1920*1080/5Mbps 1pass VBR/H.264 Main Profile/デインタレース30fps]
階段や両脇の岩肌に注目すると若干ですがBadaboomのほうが質感を残しています。ただしBadaboomは左下の文字がギザギザに、TMPGEncは仏僧の足に縞が残っているということで両者に致命的なミスが。
なおこの静止画で見ると若干の違いに思えますが、動画で見ると全体的にTMPGEncはBadaboomに比べ細部のディテールが著しく潰れており、アニメソースとは逆にBadaboomが優勢という結果になりました。ただし上の画像でも見られる文字のギザギザ化は例外なく発生しており、これが改善できない限りは使い物にならないですね。
保存用動画の作成など高画質を追求する用途ではTMPGEncやx264など他のエンコーダを使ったほうが良いようですが、例えば録画したTV番組をPSP用に変換するとか、ウォークマンに入れてちょっと人に見せてあげたいというような画質よりもスピードや手軽さが重要なシーンではかなり使えそうだという印象を受けました。TMGEncは今CUDA対応を進めているようですし、今後は画質面にフォーカスしたソフトに期待したいですね。
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