前回に引き続きPRS-600の日本語化手順の紹介です。
冷静に考えてものすごく需要の少ないTipsだなーと思いつつ、書き始めてしまった以上は最後までがんばります。自分用メモにもなるし。
前回はフォント作成編でした。今回はそのフォントを埋め込んだカスタムファームウェアを作成してPRS-600にインストールする作業になります。
前回より手順が複雑ですし、実際にPRS-600をいじるため危険度が高いです。
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注意!
・PRS-600の改造は自己責任でお願いします
この手順を実行してPRS-600が壊れても私は責任を取りません
・動作確認はWindows 7(64bit)で行っています
(XP/Vistaや32bit版でも同様の手順で問題ないと思います)
・前回同様2ちゃんねるの下記スレッドを参考にさせてもらいました
【E Ink】電子書籍端末総合12【3qi】
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1. PRS-600ファームウェアの更新
PRS-600のファームウェアが1.0.01.08040であることを確認して、もし違う場合はここからアップデータをDLしてアップデートしておいてください。バージョンの確認はPRS-600のホーム画面からOther→Settings→Aboutで確認できます。
もし1.0.01.08040より新しいバージョンの場合は日本語化できるか不明ですのでやめといたほうがいいでしょう。1.0.01.10230ではできるらしいですが、私は確認していません。
2. cramfs-toolsのDL
下記URLからcramfs-tools.zipをDLします
・cramfs-tools
http://www.mobileread.com/forums/attachment.php?attachmentid=1931&d=1161443986
DLしたらCドライブの直下にcramfs-toolsというフォルダ名で解凍してください。これ大事です。必ずC:\cramfs-toolsになるようにしてください。
3. UnxUtilsのDL
・UnxUtils
http://sourceforge.net/projects/unxutils/
上記リンクからUnxUtils.zipをDLして解凍すると中にmd5sum.exeというファイルがあるのでそれを先の手順で作ったC:\cramfs-toolsにコピーします。
階層の深いところにあるので見つけにくいですが\UnxUtils\usr\local\wbinにあるはずです。
4. ロシア語ファームのDL
http://www.the-ebook.org/forum/viewtopic.php?t=12146
上記URLにアクセスしてPRS600.upd.1.05b.zipをDLしてください。
ロシア語サイトですが雰囲気でわかると思いますw
必ず1.05bをDLしてください。それ以外のバージョンでは確認していません。
解凍するとPRS600.Firmware.Reload.Packageというフォルダができると思いますのでこのフォルダをやはりC:\cramfs-toolsにコピーします。
5. メニュー設定ファイルのDL
http://pc-parts.cocolog-nifty.com/PRS-600_firm.zip
上記URLからPRS-600_firm.zipをDL/解凍すると
assets.xmlとPRS-600_firm.batというファイルが入っているのでassets.xmlをC:\cramfs-toolsにコピーします。
ちなみにこのassets.xmlがメニューを日本語化するための設定ファイルで、私が拙い英語力で適当に訳したものです。訳が気に入らないとか誤訳がある場合はお好みで編集してください。
メニューは日本語化したくないという方もガマンしてこの手順に従ってください。改造後も英語、フランス語、ドイツ語メニューはそのまま利用できます。
6. 作成したフォントデータのコピー
前回のフォント作成編で作ったtt0003m_.ttfをC:\cramfs-toolsにコピーしてください。作ってない方はフォント作成編へ戻って作ってきてください。
7. ドライブレターの確認
PRS-600をUSBで接続して[マイコンピュータ]を開き、PRS-600の本体メモリーのドライブレターを確認します。ラベルが”READER"になっているやつです。
↓の画像だと”M”ですね。次の手順で使うので覚えておいてください。
8. 改造ファームウェアの生成と書き換え
ここまで準備ができるとC:\cramfs-toolsの中はこんな感じになってると思います。一つでも足りないものがあると失敗するので必ず確認してください。
念入りに確認したら手順5でDLしたPRS-600_firm.zipの中のPRS-600_firm.batを実行します。※このバッチも私が書いたものなので文句は私へどうぞ
この時XPの場合は必ず管理者権限のあるユーザーで実行してください。
Vista/7の場合は必ず右クリック→管理者として実行を選択してください。
実行してしばらくすると”本当にファームウェアを書き換えますか?(Y/N)”というメッセージが出ます。Yを入力してエンターを押すとファームウェアを書き換える作業に入ります。やっぱりや~めたという場合はNを入力してエンターで書き換えせずに終了します。
Yで続行した場合は”Enter the letter of the Reader drive?”と表示されるので先の手順で確認しておいたPRS-600のドライブレターを入力してエンター。
最終的に”続行するには何かキーを押してください”と出たら適当なキーを押して終了します。
9. PRS-600の再起動
ここまで問題なく出来たらPRS-600をPCから切断します。念のため[ハードウェアの安全な取り外し]をしてからのほうがいいでしょう。
切断してしばらくするとPRS-600がホーム画面に戻ります。
ホーム画面の読み込みが終わったら本体底面のリセットボタンを一回だけ押します。押したら電源スイッチを1回だけスライドしてください。これでPRS-600が再起動するはず。正常に再起動してホーム画面が表示されれば成功です。
日本語ファイル名などが正しく表示されれるか確認しましょう。
メニューも日本語化したい場合はOther→Settings→Menu languageと進んでРусскийを選択してOKすると日本語になります。
※何でРусский(ロシア語)なのかは気にしないでください。もともとロシア語のデータを日本語に書き換えたからです。
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お疲れ様でした。無事に日本語化できたでしょうか?
失敗した方はご愁傷様です。リセットボタンを10回くらい押してから再起動すると元に戻るという話もあります。私は試してないですが。
途中でつまずいた方はコメント欄から質問してくれれば分かる範囲でお手伝いします。
次回は電子ブックリーダーで本を読むときに大変便利なソフト「ChainLP」の紹介をしたいと思います。それでは~
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